2010/08/10
「セキュリティの脅威」グローバルレポート~世界中の最新セキュリティ脅威動向をご紹介~
ボットネット「Tequila」の新しい攻撃が確認されました。この攻撃は、メキシコで起こった4歳の少女の怪死事件ニュースに便乗、南米で一般的なオンラインバンキングの利用者がターゲットとなりました。
「自宅の寝室で発見された少女の死の真相および少女の母親のヌード写真」が含まれていると称する特定のWebサイトにアクセスすると、「Adobe Flash Player」のインストールを促すポップアップ・ウインドウが表示。ここで実行ボタンをクリックすると、実行形式(exe)の不正なファイルがダウンロードされます。これは、特定のオンラインバンキングの情報を盗み外部に送信するウイルスです。このウイルスに感染すると、ボットネット「Tequila」を操るサイバー犯罪者による別のボットネット「Mariachi」に制御されるゾンビとなることも判明しています。
なお、上記事例が確認された数日後、両ボットネットのコマンド&コントロール(C&C)センターのサーバが削除されたことが確認できました。ただし、これらボットネットのゾンビは今もなお稼働中であるため、引き続き注意が必要です。
Macがウイルスに強いと言われたのは今は昔。またMacを狙うウイルスが確認されました。
このウイルスは、Apple製品関連のソフトがダウンロードできる複数のサイトで、無害なスクリーンセーバとともにダウンロードされます。感染すると、特定のWebサイトにアクセスし、収集した個人情報、クレジットカード情報、ブラウザ利用情報(お気に入りや履歴情報)を外部に送信します。
このウイルスは、MacだけでなくWindows上でも動作することが確認されています。脅威がプラットフォームを超えて襲ってくる現在、Macだから大丈夫ということはありません。いかなる環境でもインターネットに接続する以上、Webからの脅威と無縁でないことを忘れてはなりません。
トレンドマイクロのウイルス解析・サポートセンター。フィリピン・マニラを本拠点とし、24時間365日体制で世界中のインターネット上の脅威を監視。ウイルス解析、製品開発、カスタマーサポートを行っています。
※この記事は制作時の情報をもとに作成しています。