2011/11/17
ソフトの「寿命」はいつまで? 「サポート終了」に注意しよう!
パソコンのOS(基本ソフト)であるWindows、ExcelやWordなどのMicrosoft Officeソフト、インターネットの利用に必要なブラウザなどを安心して使うには、メーカーによるサポートを受けることが不可欠です。
メーカーのサポートが終了したソフトは、ウイルスなどの攻撃に対処できず、深刻な被害につながる恐れがあります。
普段の使用に問題がなくても、サポートが終了したソフトは最新版に移行するなどの手段を講じておきましょう。お使いのソフトでメーカーのサポートが終了したものがないか、あるいはサポート終了日が迫っているものがないか、確認してみましょう。
2011年11月3日(米国時間)、PDF閲覧ソフトのAdobe Reader 8のサポートが終了しました。メーカーのアドビシステムズは、同ソフトのユーザに最新版のAdobe Reader Xを利用するよう求めています。
Adobe Reader 8は今でも普通に使えるのに、なぜ最新版を利用する必要があるのでしょうか。その答えは「サポート」にあります。
メーカーによるソフトのサポートには、下記のようなものがあります。
セキュリティ面から見て特に重要なのが、3)です。ソフトの不具合の中には、メーカーの想定外の操作によってソフトが誤作動を起こしたり、それによってウイルスなどの侵入を許したり、パソコンを外から不正に操作されてしまうものもあります。このように外部からの攻撃にさらされやすく、安全利用に影響するソフトの不具合を「脆弱性」といいます。
ソフトがサポート期間内の場合、脆弱性が見つかるとメーカーが問題を解消する対応を即座に取ります。たとえば修正用のプログラムやアップデート版(不具合を修正した新版)を、原則として無料で提供します。ユーザは、これらをメーカーのウェブサイトから入手したり、ソフトのアップデート機能を使ってパソコンに導入することで、引き続きソフトを安全な状態で使うことができます。
しかしサポートが終了すると、メーカーによるこうした対応が一切なくなります。新しい脆弱性が見つかっても、修正する方法がなくなるのです。脆弱性を抱えたままソフトを使うことは、ウイルスなどの攻撃に無防備にさらされるため、非常に危険です。
このようにソフトはサポート期間を過ぎると、安全な利用に適さないという意味で「寿命」を迎えることになり、最新版への移行が必要になるのです。使い慣れたソフトほど手放しにくいものですが、パソコンやネットの安心利用のためにも、サポートが終了したソフトを使うことは避けましょう。
冒頭で例に挙げたAdobe Readerだけでなく、Windows、Microsoft Officeやブラウザなどにも、サポート終了という「寿命」があります。次のページでは、主要ソフトのサポート期間を紹介し、「ソフトはいつまで使えるのか」を見ていきます。
※この記事は制作時の情報をもとに作成しています。