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IoTの便利さだけに注目していませんか?

進む家庭のIT化で気をつけたいセキュリティ

2016/06/09
IoTの便利さだけに注目していませんか? 進む家庭のIT化で気をつけたいセキュリティ

家の外でも中でも“IT化”が加速しています。ネットにつながるテレビや車が身近な存在になり、電力会社によるスマートメーターの設置も進められています。こうした家庭内外のあらゆるものがネットにつながるいわゆるIoTで無視できないのが、不正アクセスや情報漏えいなどのセキュリティの問題です。IoTが実現する家庭の未来像とセキュリティで注意すべきポイントを解説します。

家庭にもIT化の波が押し寄せる

“IoT(アイ・オー・ティー)”という言葉を新聞や雑誌で目にしたり、テレビで耳にしたりする機会が増えてきました。IoTは、Internet of Thingsの略で、私たちを取り巻くあらゆるモノがネットにつながっている状態を指します。総務省の調査による試算では2020年までには、インターネットに繋がるモノの数は、500億個を超えることが予想されています。

IoTが広がりを見せる中、家庭内ではスマホアプリで操作できるテレビやエアコン、冷蔵庫などの家電製品、いわゆるスマート家電の普及が進んでいます。家庭のIT化を牽引するのは、家電だけではありません。電力自由化を背景に、インフラ面のIT化も急速に進んでいます。電力会社が全世帯への設置を目指すのが、通信機能を備えた電力量計であるスマートメーターです。電力会社は、検針や30分単位の電気使用量の計測などを遠隔から行えるようになります。そして、私たち消費者もより詳細に電気の消費パターンを確認できるため、利用状況に合わせて、電力会社や電気事業者が用意する最適な料金プランを選択できるようになるのです。

HEMS(ヘムス:Home Energy Management System)も注目を集めています。HEMSとは、家電機器だけでなく、水道、ガス、太陽光発電、蓄電池などの家庭内で利用するエネルギーの見える化やエネルギー消費の制御を行うことのできるITを活用した仕組みです。HEMSを住宅に導入すれば、家庭内のエネルギー使用量を詳細に把握して省エネに取り組んだり、HEMSと接続する機器を遠隔で操作したりすることが可能になります。

スマート家電やそれらをつなぐHEMSの導入は、いいことずくめに見えますが、意識しなくてはならないのがセキュリティの問題です。ネットにつながるすべてのモノは、パソコンやスマホの利用時と同様にハッキングによる不正操作や情報漏えいなどのリスクを意識する必要があります。たとえば、米国では、テレビや冷蔵庫などのスマート家電をハッキングされ、不正メール送信の踏み台にされたケースが確認されました。スマートメーターやHEMSをハッキングされた場合に想定される被害も甚大です。たとえば、電力の使用状況から生活パターンを推測されると、空き巣やストーカーなどの被害に遭う可能性もあるのです。

IoT時代に必要な3つのセキュリティ対策とは?

家庭のIT化が進行する中で、私たちが最低限行うべきセキュリティ対策は3つあります。

Wi-Fiルータのセキュリティ設定を行う

スマート家電を含むIoT機器がネットへの出入り口として経由するWi-Fiルータのセキュリティを確保してください。万一、Wi-Fiルータのセキュリティを破られると、そこに接続するIoT機器を不正に操作されたり、通信内容をのぞき見られたりする可能性があるためです。ルータに侵入されるリスクを減らすため、管理者アカウントの初期値を変更するとともに、ファームウェアの自動更新設定も行いましょう。

IoT機器に適切なセキュリティ設定を行う

セキュリティを考慮して作られたIoT機器を使うのは大前提です。その上で取り扱い説明書を確認し、「認証ID/パスワードの初期値を変更する」「ファームウェアを自動で更新する」などのセキュリティ設定を行いましょう。

IoT機器から収集される情報の種類を知る

IoT機器をネットにつないで使えば、私たちの生活パターンや行動範囲、健康状態など、さまざまなプライバシー情報がネット上でやり取りされることになります。使用中のIoT機器が収集する情報の種類や目的を知っておきましょう。これにより、利便性と情報漏えいなどのリスクを天秤にかけながら、IoT機器をネットにつなぐか否かなどを判断できます。

ネットに接続されるIoT機器が増え、今後、私たちがセキュリティで注意を払うべき領域はますます広がっていきます。セキュリティを意識しながら、安全に家庭のIT化を進めましょう。