2009/02/26
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個人情報や業務情報などが流出したというニュースが後を絶ちません。よく目にするのは、「Winny」や「Share」などのファイル共有ソフトを介したウイルス(Anntinyなど)感染による情報漏えい事件。当サイトのニュースでも、ひんぱんに紹介しています。しかし、パソコンから情報が流出する原因は、他にもあります。 |
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実際に発生した「Winny」や「Share」などのファイル共有ソフトを介した暴露ウイルス(Anntinyなど)感染による情報漏えいの事例で、流出元となっているのはほとんど個人の私物パソコン。業務に関連した個人情報などを、会社の内部規定に反して無断で自宅のパソコンに保存していたケースが大半を占めます。 Winnyのネットワーク上には、さまざまなファイルが存在していますが、「圧縮ファイル(ファイルの拡張子がzip、lzh、rarなど)」のうち約19%はウイルスなどのマルウェアが仕組まれているという調査結果(※)があります。 ※Hitachi Incident Response Team「P2Pファイル交換ソフト環境で流通するマルウェア」(2008年12月10日) つまり、Winnyのネットワーク上にある圧縮ファイルを5つダウンロードすると、そのうち1つはウイルスである可能性があるわけです。これらのウイルスは、ファイル名を利用者が興味を引かれるようなものに偽装していたり、画像や動画などのアイコンに偽装していたりして、利用者を欺きます。 | |||||||||||
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情報の漏えい元となったファイル共有ソフトを使用していたパソコンは、十分なセキュリティ対策が施されていないことがほとんど。ウイルス対策ソフトを使っていなかったり、入ってはいるものの数年前に有効期限が切れたままで最新の状態になっていなかったり・・・。 ウイルスは次々と新種のものが登場するため、ウイルス対策ソフトを有効にして常に最新のセキュリティ状態にしておかなければ意味がありません。ただし、どんなに最新を保っていたとしてもウイルス感染を100%防げるわけではないので、注意が必要です。 | |||||||||||
![]() 1か月後に転職することが決まっているSさん(39)。業務の引き継ぎなどで多忙を極め、休日前に仕事のデータをUSBメモリにコピーして自宅に持ち帰った。
数日後、いつものようにSさんはWinnyを使って気になるファイルをダウンロードしていた。その中にはいくつかの圧縮ファイルもあり、それらを次々と解凍して楽しんでいた。
Sさんは、社内規定に違反して業務データを自宅に持ち帰っていたことで、会社から厳しく非難された。さらには、流出した情報の中には、重要な得意先に関する機密情報や顧客情報も含まれていたため、業務に影響を及ぼしかねないほどの大問題に。得意先への謝罪、その後の対応などに会社を挙げて大わらわ。流出した元データはSさんのパソコンから削除したものの、すでに流出したデータを回収することは不可能だし、だれが保管しているのかも一切わからないのだ。 怒りの収まらない得意先の中には、取引を縮小し、損害賠償請求を起こすところも現れる始末。転職直前だったSさんは、円満退社とはいかなくなってしまった。しかも、転職先に入社したものの、全社員がSさんが起こした情報漏えいを知っており、居づらくなったSさんは1か月も経たぬうちに退社するはめに。他の転職先を探すも、そう簡単には見つからない。
=====この物語は、フィクションです。 | |||||||||||
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※この記事は制作時の情報をもとに作成しています。